1924(大正13)・11・28 インド洋

~孝吉の日記~

快晴。正午、スマトラ島の北端を過ぎて印度洋を走る。海静かなり。夕焼、西の水平線を染めて雄大。奇雲、逆光にちぎれて飛び、赤雲、沖天にたなびく所、細月かゝる。夜に入りて涼風しきりに至る。ペナンより乗込みし土人(Deck passenger)の蛮歌、夜の静寂を破る。
晩餐に果実チーク[*別名「サポジラ」]、パヽイヤ等を食す。
午後、水泳す。

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