1925(大正14)・1・19 パリ

~孝吉の日記~

月曜日。
Barbazanges[*バルバザンジュ画廊]のPeintres-Graveursの展覧会[*1]を見る。
Vlaminck[*ヴラマンク]、Dufy[*デュフィ]などうまい。

【註】

*1 独立版画家協会の第3回グループ展。同協会はデュフィらが版画の地位向上を目指して1923年に発足し、ピカソやヴラマンク、シャガール、長谷川潔らも参加した。35年に解散。 

孝吉がこの日入手した独立版画家協会の第3回グループ展目録。冒頭には、デュフィが若いころに木版挿絵の機会を設けたことがある親友の詩人・小説家フェルナン・フルーレ(1883~1945)がデュフィへの手紙の形をとって文を寄せている。風刺新聞の版画家として名高かったドーミエへのオマージュを捧げるとして、リトグラフ10点を展示したほか、24人が計159点を出品している。大半はリトグラフやエッチング、木版、ドライポイントなどの版画だが、絵画も並べた。

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